地球最悪の侵略的植物・ナガエツルノゲイトウの侵略に対する防戦対策は大丈夫なのか?
地球最悪の侵略ってなに?
地球最悪の侵略って怖いですね。
しかも植物?もしかして進化して足がありあちこち移動して。
エイリアンみたいに地球を侵略?(そんなわけはない)
侵略警報は兵庫県淡路島の市民環境団体から出されました。
最強の侵略植物の名前は、ナガエツルノゲイトウ
いち早くSNSでも警報発令をとりあげています。
ナガエツルノゲイトウの良いところ。
— はから☆め (@nikoniko3210) June 7, 2021g
1.陸でも水中でも生えられるよ!
2.成長がとても速いよ!
3.暖かい地域の植物だけど寒さにもたえられるよ!
4.きたない水でも平気だよ!
5.刈られても茎や根っこの切れ端からでも復活するよ!
6.水面や水際に広がってほかの植物が成長できなくするよ! pic.twitter.com/57OVZzTKEM
では、このナガエツル ゲイトウの地球最悪の侵略に対して防戦対策はどうなっているのか?
どうしたら侵略への防戦ができるのかをお伝えしますね。
1 今の地球侵略植物への防戦状況はどうなっているのでしょうか。
2 淡路島以外でも地球最悪の侵略は始まっているのでしょうか。
3 ナガエツルノゲイトウの侵略による被害はどのようになるのでしょう。
ひとつひとつ説明しますね。
現在の兵庫県淡路島での防戦対策
外来水草 農地“飛び火” : ニュース : 兵庫 : 地域 : 読売新聞オンライン
ナガエツルノゲイトウ
なんて知らなかった。
植物系外来種も強害で恐ろしい。 https://t.co/MHfQexZSGW
— min (@min_uet) June 7, 2021
淡路島の環境市民団体の専門家と住民の協力で池の大部分に広がったナガエツルノゲイトウを駆除する方法は日光遮断作戦。
植物ですので日光を遮断すると光合成ができません。体内に栄誉が行き渡りませんので枯れてしまいます。
雑草を抑えるマルチシートの作戦ですね。
でも、なぜボートで集めて焼却処分とかしないのでしょうか。
それはこの植物のおそるべき繁殖力にあるといいます。少しでも地中に根があるとそこから繁殖する。
茎や根が少しでも落ちているとそこから発根しどんどん増える。
それでボートでかき集めて池や沼や水田などから移動させることができない植物です。
そのような処置をとっている淡路島ですがすでに沼のまわりの陸上にもナガエツルノゲイトウが侵略しているとのことです。
それだけでなく下流にある沼や水辺にもいつのまにか忍者のように広がってしまっているのです、
いまではシートで覆って枯らす作戦のほかに現在繁殖している場所には流出を
防止するネットを張る作戦も実行しています。
どうも防戦対策は侵略的植物・ナガエツルノゲイトウに対して苦戦気味のようです。
特定外来生物に指定
ナガエツルノノゲイトウは、特定外来生物に指定されています。
植物界の指名手配犯人ということですね。
我が国では、ナガエツルノゲイトウを許可なく植えたり移動させたりすると
個人には懲役もしくは罰金、法人だと1億円以下の罰金が科されます。
植物の能力獲得の不思議
植物って不思議ですよね。
例えばウツボカズラ。袋のなかに蛋白質を溶かす液をもち落ち込んできた虫を
溶かして栄養を吸収する。
たとえばモウセンゴケ。虫が好きな匂いを出すねばねば物質を出し
誘われて虫がくるとぱっくりと虫を挟み込んでしまう。
普通の花だって種を作るのに色の力や香りの力を最大限に利用する。
スミレの種飛ばしはスーパーテクニック。
スミレはなんと3メーターくらいの距離をさやの力で種を飛ばしてしまいます。
更に頭のいいことに、(スミレに頭はあるのかっ。)小さな種の端にエライオソームと
いうアリさんの好きな物質を付けて種を飛ばすのです。
しかもそのアリさん大好き物質は簡単には種からはずれないのです。
アリさん、おー。おいしい食べ物があるぞ。どれどれと挑むのですが
簡単にははずれません。しかたなく巣に一緒に運んでしまうのです。
で。ある程度の時間がたつとおいしい餌はぱかっとはずれてアリさん
用なしの種を外にすてにいくのです。
道理で我が家の玄関先の側溝に居住しているスミレ殿。
しれっと4メートル向かいのお隣さんの玄関口の
側溝に我子を住まわしている。
頭のいいスミレはマサチュウセッツ工科大学に推薦入学させたい位。
植物のもつ色々な力。
ダーウィン先生は過酷な自然環境に適応してそのような力を獲得したといわれる。
いやいやそれは突然変異によるものだよーと木村先生。
一般に日本の植物は、みんな仲良く生きていきましょうねー。的な進化をとげて
いるように感じます。
エイリアン ナガノツルゲイトウの正体
では、エイリアンを連想させるナガエツルノゲイトウの場合はどのように自分を進化
させたのでしょうか。
ナガエツルノゲイトウまたの名をミズツルノゲイトウとはっします。
生まれは南米、アマゾンなど川や湿地で産湯を使い故あって
小さなアクアリュウムの飾りのお役目いただき日本にやってまいりました。とあいさつでもしそうな地球最悪の侵略的植物。
観賞魚の水槽のなかで春から秋まで可憐な小さい白い花をつける。最初に日本に導入された方はこの可憐な花を咲かす水草がモンスターだったとは気がつかなかったでしょう。
このエイリアンが日本の野に放たれたのが最初に発見されたのが兵庫県尼崎市。
この植物の獲得した生き残り戦略は水草だけど乾燥に強い。
体のどこからでる根をだしてやぞーというエイリアン戦略。
水のある環境だと1メートル近くも茎をのばします。茎の中は4㎜位中空になります。
この茎のなかがすかすかになっているのはどんぶらこ作戦です。
茎は水に浮き洪水や駆除作業の時などどんぶらこと流れて遠くまでいけるのです。
流れて行きつく先はもちろん海です。ここで乾燥に強い本領発揮です。
海辺の浜の砂の上でもどんどん繁殖していきます。この植物は塩分濃度をものともしない性質まで獲得しています。
ナガエツルノゲイトウの日本での侵略状況
ナガエツルノゲイトウの日本での侵略状況は、さすがに熱帯の植物ですので南の沖縄県、鹿児島県、熊本県、佐賀県などの九州地区にはほぼ進出しています。
特にクリークの多い佐賀県などには脅威になります。
後は大きな湖や池のある千葉県、滋賀県など問題になっています。
大阪、京都、兵庫、神奈川にも進出しています。
特に琵琶湖を抱える滋賀県では湖に広がるナガエツルノゲイトウの駆除対策には相当の
労力をかけているようです。
さすがに熱帯性の植物なので寒冷地への進出はみられていません。
ナガエツルノゲイトウの侵略による被害
ナガエツルノゲイトウの進出による被害はどういうものがあるのでしょうか。
1 日本の固有の植物の植生が破壊される。
ナガエツルノゲイトウの茎は枝状に根を地面に増やしながら勢力を拡大していきます。
1メートルの高さで群落をつくると他の植物は日陰になり枯れていきます。
2 湖や沼で大繁殖すると魚業者の網や船のスクリュウーに絡み動かなくなる。
3 水田や畑などに侵入し水稲や作物に被害を与える。
ナガエツルノゲイトウの被害で心配されるのが湖や沼,水路などから田や畑に侵入することです。
水田に侵入すれば急速に広がり引き抜いても少しの根が田んぼに残
ればすぐに再生してきます。
また水田では1メーターの高さで生育しますので稲の光合成を
妨げて大きな減収になります。
特にクリーク(水路))と田んぼが近い佐賀県のような地域は要注意です。
6.駆除に莫大な経費がかかる。
琵琶湖を所管する滋賀県では琵琶湖に広がるナガエツルノゲイトウや他の侵入外来植物の駆除に専用の船を使用し広大な被害面積で日々駆除にあたっているようです。
いったん侵入すると手が付けられなくなる厄介者です。
まとめ
兵庫県淡路島の沼で市民環境団体によるナガエツルノゲイトウの駆除実証実験の経過が
マスコミにより取り上げられてせ間の注目する所となりました。
確かに地球最悪の侵略植物とよばれてもいいくらいの繁殖能力を備えた植物です。
淡路島だけでなく寒冷地を除く多くの県に進出しています。
水田、農地にもおおきな被害をもたらしかねない植物です。
もとはといえば、趣味のアクアリウムに導入されたのが最初です。
私たちは、外来の植物が大きな被害をもたらす可能性を考えて趣味にしても
導入や自然環境に放出させないよ うに気を付けなければならないと思います。